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嫉妬と言われたらそうなんだろうが・・・
『んなわけねーだろ』
っと口は勝手に言葉を発していた・・・夏樹の機嫌を損ねたら面倒なのは自分だってわかっているはずなのに。
しかし夏樹は機嫌を損ねることはなくどことなく機嫌良さげに俺を見下ろして俺の胸元を指さした。
「ソレ土産。俺が選んだもんに文句言うなよ」
ソレっと言われてすぐには何かわからなかったが、手で触ってみると冷たい金属の感触でネックレスをつけられていることに気付いた。
チェーンは少し短め・・・とっさにチェーンを指で辿ってみたがやっぱりつけ外しは簡単には不可能な作りになっているみたいだった。
「ピアスじゃテメーは引きちぎるからな」
ニヤリと笑った顔は相変わらず邪悪だった。
『コレつけてるんだし監禁する必要はねーだろ』
元々ピアスを付けられてたんだ、発信機的なもんはつけられる覚悟はしていた。
それでもやっぱり呆れた顔を夏樹には向けてしまう。
「それとこれとは別だ。監禁はお仕置きだからな」
にしても、今日榊に会わなかったらもうチャンスはなかったな。
「特別明日は外に出してやる」
『え?』
明日なんかあるのか?今の夏樹が俺を外に出すなんておかしい。
「明日は彼方の実家に連れてってやる」
そういや、実家だけは許可してたな。
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