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あれ?ここって?
あー小学校か。
懐かしい教室。小さい机と椅子。
そして小さい俺に、もっと小さい夏樹が目の前にいる。
小さい俺は小さい夏樹に話しかけた。
《マミって可愛いよな》
そう、転校してきたばっかのマミって女の子が可愛くてクラスの男子がみんなどこかソワソワしてた。
夏樹も気になっているんじゃないかと思って何気なく話題にした。
ただそれだけの言葉だったんだ。
《え・・・?かなちゃん?》
すげー夏樹が驚いた顔をして、そしてその後見たこともない顔をした。
昔の夏樹は純真無垢って言葉がぴったりの本当に天使みたいな奴だった。
この時までは、俺もそれを疑ったこともなかった。
《かなちゃんはマミちゃんが好みなんだね。そういえば男の子たちも噂してたし可愛いんだろうね》
そんなにおかしな会話じゃないはずが夏樹の目が変にギラギラしていて俺はその言葉を否定することもできなかった。
その3日後のことだった。夏樹に騙されて愛人契約させられたのは。
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