150人が本棚に入れています
本棚に追加
「おい」
腹が痛い。
「ご主人様が帰ってきたんだから起きろよ」
夏樹の声がする・・・
『な・・・っき』
「あ?しゃべるならはっきり話せ」
『、、おれ、まみが好きだったわけじゃなくて、、、』
「まみって誰だ?」
『お前の好みか・・・ただ単純に興味があっただけで』
「・・・なんの話してんだ?まだ寝てんだろ、目ぐらい開けろ」
『あの頃、俺お前以上に好きな奴なんかいなかった』
「だから目ぐらい開けろっ」
さっきと同じ場所をまた蹴られて俺はしぶしぶ目を開けた。
「俺の顔を見ながらは言えねーのかよ」
眉間に皺を寄せた夏樹の無駄に綺麗な顔を仕方なく見つめた。
『半分寝ぼけてたんだよ、昔の夢をみた』
「んで、今頃まみって女の名前が出てきたのか。今の言葉をあの時言えてたらもう少しぐらいは自由でいれたんじゃねーの」
『もう少しって・・・結果はかわらねーのかよ』
「クク・・・だろーな」
なんか機嫌よさそうに夏樹は笑ってる。
「にしても、女の名前なんか俺の許可なく呼ぶな。顔面殴って鼻折ってやろうかと一瞬考えたし」
『寝ぼけた人間にそれはねーだろ!!まじ悪魔だな」
相変わらず上から下まで真っ黒だし。
最初のコメントを投稿しよう!