Chapter2  疑念

3/30
前へ
/30ページ
次へ
「怖いね」 「公園にはもう行けないね」 『ゴスロリ殺人事件』の効果は絶大で、おれに挨拶してくれる奴なんていない。 ため息が出そうになるのを我慢して自分の席に着く。 すると、トントンと指で背中を突かれた。 ゼロだなと思って笑顔で振り向くと、2人の男子がおれの後ろに立っていた。 2人ともクラスメイトだということはわかるが、顔と名前が一致しない。 「おれ菅原。それでこいつは野田」 おれがキョトンした顔をしていたからなのか、先に自己紹介をしてくれた。 菅原と名乗ったほうは背が高くヒョロとして線が細い印象を受け、隣の野田は背が低く、丸顔でメガネをかけている。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加