第1話

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何だろ…この気持ち さっきの人、何か夢の中の人見たいだったな。 まさか、正夢?…まさかね。 うーんでも何か似てたよな夢の中の人と。 懐かしいような、懐かしく無いような。 よくわからない。 桜を見て何で涙が出たんどろ。 あの人も何で涙を流してたんだろ。 よくわからないな。 しかも、あの人に会ってから胸の高鳴りが止まない。 この気持ちって一体…。 そう思うと、だんだん熱を自分の顔が熱を帯びていくのがわかった。 熱でもあるのかな 「林檎ちゃん…どないしたん?顔赤いで。」 片山は心配そうに私に話しかけてきた。 「大丈夫よ。」 片山は鏡ごし少し眉を下げていたのが見えた。 「心配してありがとう」 私がそう言うと すぐにそれは直り、いつものうざい明るいしゃべり口調になる。 「いえいえ、どういたしまして、いやぁー林檎ちゃんが謝るなんてこれは一雨降るんちゃいます。」 片山は無邪気に笑う。 「どうゆー意味…。」 私は片山の言葉にムカつき黒い笑顔を浮かべる。 「いえ、そのままの意味ですよ」 片山は悪びれる事もなくクスクス笑う。 もう意味がわからんわ…。 私は喋るのが面倒になり寝る事にした。 目を閉じ、寝る体制にはいり、 そして、数分して眠りについた、 夢の中、遠くの方から 誰かの声が聞こえる。 誰…わからない。 でも懐かしい匂いが飛んでくる そう甘い匂い。 「おいで…」 優しい声が聞こえる。 私は優しい声がする方向へ足を進める。 後ろ姿を追いかける。 だけど黒い影が私を掴む、 優しい声が遠のいていく。 行かないで…私を1人にしないで。 そこで私の夢が途切れた。 何故なら、 「林檎ちゃん!!起きろ」 片山に叩き起こされたからだ。
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