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彼は器用にも話しながら魔力を練り上げ、ホール内へと広げていく。 自身の周りに浮かぶ魔力の波長、質を見るに彼のもので間違いないだろうと一人納得し、笑みを濃くするリオーナ。 どうやらこれは予定外でやっているのか、学園長は顔を引き吊らせている。 リオーナは周り、特に壇上の人達に気づかれぬように自身の周りに対魔法用の防御壁を張る。 そして目を瞑り、また別の魔力を操作する。 ちょうど壇上の人達、生徒会の挨拶が終わるという時 バンッッ─── と破裂するような音と共に生徒の前に小さな、───そして、壇上の生徒会の前に大きな炎があがる。 生徒は驚き後ろに仰け反る。 壇上の炎が消えるといたはずの生徒会の姿は忽然と消えていた。 生徒と保護者は慌てふためき、教師は呆れ返る。 いち早く事態を把握した学園長は生徒たちに閉会を告げ、自教室に行くよう促す。 リオーナは一人愉快そうに笑うと、生徒の中に紛れ、教室に向かった。 ── ─
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