side.K

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シャワーを浴びる。 ヤバイ、可愛かった。 思い出すだけでにやけてくる。 手早くドライヤーをかけて、服を着替える。 初めてで疲れたのか、幕内はベッドでぐったりしている。 「幕内」 「は、はぃ」 「俺バイトだから。 帰るときこれで鍵かけて。 鍵はポスト入れといて」 「え……?」 「なに」 「っ、ぅうん、なんでもないです」 なんだ? 今の表情。 泣きそうだったんだけど。 そんなに痛かったか? あー、ヤバイ。 一緒にいてやりてーがバイトだ。 そのまま、急いで部屋を出た。 幕内がこの日、『彼女』になった。
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