失恋愛相談

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「優真君……私、失恋しちゃった。フラれちゃったの」  学年、いや、学校全体の中でも三本の指に入るであろう程の美少女クラスメートが目の前で嘆息した。  美少女――天使(アマツカ)さんは、突然折り入って相談があると俺を呼び出し、いきなりそのセリフを突き付けた。 「……そ、そうなんだ?」 「……うん。ごめんね、急にこんな事話して」 「いや、いいけど……何で俺に?」  俺は人並みに友達もいるし、勉強もスポーツも平均的、いわばミスターノーマルな人間だ。  加えて俺は天使さんとそれほど仲良くはない。クラスメートだけれど、廊下ですれ違った時に挨拶をするくらいの仲で、折り入ってそんな失恋を語られる資格があるはずがなかった。
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