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「何故、過去に犯した過ちをまた犯そうとするんですか?二五五年前に落とされた原爆のこと忘れた訳じゃないでしょう?」
「国会で決まった事だ。口出しするな」
首相が固いことを言う。
「俺たちには言論の自由がある。それに、あんたらだけの日本ではない」
胸をわしづかむ勢いで迫る。
「だから言ってるだろう。任意だって」
首相が嘲笑する。馬鹿にされてる。ざまーみろ。
「いい加減にしろ!」
二つの声に向かって叫ぶ。作者に向かってそんな口…主人公だからって…まあいいか。
「話し合い派の人間が誰一人被害に合わないって保証出来るのか?責任とれんのか?」
怒りを鎮めるようにして言った。
しかし、首相は動じる訳がない。
鼻で笑うと、立ち上がった。
「もう、決まった事なんでね。明日から訓練を開始する」
それだけ言うと、去っていった。
「クソッ!」
机を思い切り叩く。
「よく考えれば分かる事やってん…私達の声を聞くわけないんや」
少女が呟く。
「だけど…一人の人間の主張を聞き流すような政府だとは思わなかった」
下を向いたまま、言った。
「所詮、その程度の首相だったって事やな…」
こんなときでも、関西弁は忘れない。
「このままじゃ、日本が崩壊する…」
なんとなく静かになる。こっちとしても喋りにくい。
「ぺらぺら喋ってんじゃねぇか!」
わー怒鳴られた。
「ね、どっかの国にお願いせぇへん?日本の戦争止めさせてくださいって」
少女が立ち上がる。
「いや、それこそ…」
少年は渋った。何故なら、金がないからだ。
「余計なお世話だ!」
「えー、同じ愛好会の子に連れてってもらうの?いいなあ」
いいなあっておい、遠慮ってもんはどうした?
「勿論、遊び目的じゃないから。実践合宿っていう名目でやるから」
もう、いくの決まったんな。
「行かなかった場合、あんたも困るだろ」
わーズルい。作者をいじめるな。
「へんっ、いつもの仕返しだよ」
もう、主人公替えよっかな。
「それこそズルい…」
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