はじまり

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~アミルside~ 「あなた様が勇者…様?」 私は思わずそう確認してしまった…。何故かって? 私の中の勇者という存在は、かっこよくて優しそうな イメージだからよ。だけど、目の前にいる男?は髪が 長くて顔が見えなく暗い印象しかないのよ…。 「ほー、これってもしかして勇者召喚とか?」 !私はとても驚きました。 「その反応…当たりっことだね!」 あら、顔に出すぎたみたいだわ。 「はい、これはあなたの予想通り勇者召喚です。あなたには この国を救ってもらうためにこちらの世界に来てもらいました。」 「へぇ…、ところで君は何者なの?」 「私はこの国の第2王女アミル・ギルバートと申します。」 「別に敬語じゃなくていいよ、俺の名前は花岸 蓮夜って いうんだ。これからよろしくね!」 彼は手を差し出してきた。私はそれに応え同じく手を出し 共に握手をした。そこへ私の父がこちらにやってきた。 「君がこの王国にやってきた勇者君だね? 私はこの国、ギルバート王国の王グラン・ギルバードと申す。」 お父様が真面目になってる!! 「この度は急に勇者としてこちらに召喚してしまい誠に失礼であった。」 私も慌てて頭を下げた。 「ちょっ、そんな頭を上げてください。」 「だが私はそっちの事情など考えずに呼んでしまった。やはり 失礼なことをしてしまったと私は思っているのだ…。」 お父様が、ここまで考えているなんて… やはりお父様はすごいですね。 「大丈夫ですよ。俺にはあっちの世界での後悔とかありませんから。」 一瞬だが勇者様が悲しい雰囲気を出したような… だけど、顔が見えないからよくわからないわね。 「…ありがとう。それではこっちに来てくれるかい?」 「分かりました!」 最初は根暗な人かと思ったけど、結構明るくて優しい人だったんだ…。 ~アミルside 終~
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