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「へー、そんな事に興味を持つ奇特な人がいるとはね。幽霊見物だったら呪ってやろうと思ってたけど」
(アウラがこの場にいなくて良かった)
クシュルは心底そう思った。
「キミ、名前は?」
「クシュル。この国の第二王子だ」
「え!王族のひとだったの。……今日まで待ったかいがありました」
「どういう意味……ですか?」
「それを知りたければ、この国の六代前の王のしたことを調べてみてください。今日は特別にクシュル様の命は助けてさしあげます。早くお帰りください」
それだけ言うと、少女はすっと虚空へ消えていなくなった。
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