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翌日、クシュルは早速、図書室で少女が言っていた六代前の王の秘史録を調べてみることにした。
するととんでもない事が記述されてあった。
当時の王国のある村にとても才のある少女がいた。それを見つけた高僧が彼女を寺院へ招き入れて学問を学ばせようとした。
しかしこの国の(六代前の)王は謙虚ではなく自分より少女の徳が高い事に嫉妬して、その事を禁じた。それを悲しんだ少女は自ら命を絶った。その話が広がるのを恐れた王は寺院を破壊させ、高僧を処刑してしまったという。
「くっ」
これを読んだクシュルは、そのあまりに残酷な歴史に顔をしかめた。これは何とかしなければ。そう決意した。
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