19人が本棚に入れています
本棚に追加
「何か、最近面白い話は無いか?」
クシュルは話題を変えようとして、そう尋ねてみた。
「面白い話……ですか。そうだなあ……あ!廃寺の幽霊話はご存知ですか!?」
「廃寺の幽霊?何だそれは」
「私も街の噂で耳にしたんですけどね。町はずれの今は廃墟となっている寺院があるんですけどね。何とそこにね……出るんですって」
「ふうん」
「興味ないですか?」
「あんまり」
「……」
アウラは少しにやりとした表情をした。
「ひょっとしてクシュル様。その幽霊を怖れていらっしゃるのでは?」
最初のコメントを投稿しよう!