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背後でドサッという音がしたけど、どうでもいい。
僕は、窓の近くでぐったりと横になっているアゲハに駆け寄った。
「アゲハ!?」
身体を揺さぶっても反応がない。
身体が熱い。頬が紅い。半分開いた口で、浅い呼吸をしている。
部屋が暑い。窓は開いたままだし、エアコンはもちろん動いていない。
なんでだ!?教えたのに!
「アゲハ。ねぇ、アゲハ!」
激しく揺さぶっても、やはり反応がない。
どうしよう、どうしよう!
病院?ダメだ、連れていけるわけない。
僕がなんとかしないと。
落ち着け。
この部屋の状況だ、きっと暑さにやられたんだろう。まずは身体を冷やそう。
アゲハの背中と両膝の下に腕を差し入れ、持ち上げてベッドに運ぶ。そして、エアコンの電源を入れ、窓を閉める。
えっと、次は。
僕はキッチンに行くと、調理用のボウルを取り出して、そこに冷凍庫から出した氷をぶちまけた。蛇口を捻り、氷水を創ると、ハンドタオルを浸す。ベッド脇に戻ると、絞ったハンドタオルをアゲハのおでこにのせた。
アゲハの頬はもちろんまだ紅いまま。
これじゃまだ足りない。
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