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今回の侵入者は村の外の者で貧しさ故に盗みに入ったと言っていた。
しかし俺には違うと分かっていた。
服装はたしかに余りいい物ではないが指には魔力封印の刻印の入った指輪をしていたからだ。
しかも取り外し可能で呪われた装備でもなさそうだ。
なぜ分かったって?俺の錬金術の知識に入っていたからだ。
ちなみに侵入者は女だ…ハーレムフラグ?そんなもの存在しない!
「さて…目的は貧しいからアイテムを盗んで売ろうと思ったということだったが金が欲しいなら少しはやってもいいぞ。」
もちろん嘘だ。侵入者には容赦する気はない。
「お金も欲しい…だけどそれ以上にここに興味があった。」
興味?内容によっては教えてもいいな。
「興味とは何か?」
「貴方は錬金術師と聞いているが真偽を確かめたいのとダンジョンマイスターでないかの確認だ。」
「ふむ、まぁ錬金術師に答えは本物としか言いようが無いが、ダンジョンマイスターの確認?装備もなしに?」
少し悪そうな顔をしながら女を見ている。
(他人が見たら犯罪的な何かを犯そうとしていると思われるかもしれないな)
と考えていると女は笑みを浮かべながら答えた。
「装備?必要ないな。私がしている指輪を外せば中規模のダンジョンくらいなら簡単に落とせる!」
コロン
と音がして指輪が外れたようだ。
「ほう、ならば俺を倒してダンジョンを攻略しにいけばいい」
自信満々に答える。
「言われなくても!………何!?魔力が…」
「当たり前だ、阿呆かお前は。怪しげな相手に対策も無くこんな風に接すると思っているのか」
そう、女を拘束していた物は魔力封印と身体能力減少の効果が付与されている。
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