3618人が本棚に入れています
本棚に追加
「部外者に依頼内容を話すのは本当は禁止なのですが、そちらは当事者でもあるので話しても問題ないでしょう。
依頼は王国からで、貴方が本物の錬金術師か直接確認するという物です。
そしてこのゴーレムですか?まぁ正当防衛といわれるかも知れませんが、不法侵入者はともかく、軽いちょっかいを出そうとしたものにまで勝手に罰を与えているというのが少し問題になってましてね。」
一先ずすぐに戦闘になるという事態にならずに胸を撫で下ろす。
しかし本物かの直接確認と国の法律を無視した罰を与えたことが問題になっているか。
確認は置いておいて、裸にして外に下半身を埋めた状態で放置したのが問題になってしまったか。
(まぁ当然か、小さい女の子には教育上余りよろしくないだろう。)
「緋野様、先に勝手に罰を与えたという問題についてお話を聞かせていただいてよろしいですか?」
先に話すだけで済むかもしれない案件から片付けさせてもらおう。
「失礼ながらマサさん、奥の応接室使われては?」
急にメルフィから提案された。
「そうだった。失礼しました。緋野様、狭いところですがこちらへどうぞ。」
と言いカウンターの左に立っていたストーンゴーレムを移動させると応接室になっている部屋への扉が現れる。
村長の娘の病を治してから村長もたまに訪れるようになり、村長と話す時に客前で話すことのできない内容もあったので造ったのだ。
「分かりました。失礼します。」
強者たる余裕か、怪しいと思っているこちらの提案にも素直に従ってくれる。
まぁ罠や毒を盛る、暗殺などをする気はまったくないが…
最初のコメントを投稿しよう!