3618人が本棚に入れています
本棚に追加
「世界各地にダンジョンがあるのはすでにマサ様も知っているかもしれません。」
緋野は語り始めた。
しかし俺の思考能力はまだ完全に回復していない。
「あぁ、情報は入っている。」
あ、素で返しちゃった。
「そちらが素ですか。ならば拙者も普段の喋り方で対応させて頂くでござるよ。」
侍キターーー!逆刃刀とか使ってそうな侍キターー!
十字傷も赤い髪もないけど!
あ、なんか冷静になれたな。
「冷静になれたでござるか?
話を進めるでござるよ。
マサ殿のダンジョンは他のダンジョンとは違うことが確認されたでござるよ。」
他とは違う?
「どういうことだ。」
「他のダンジョンは魔物を多数出現させて自ら殺生をしているのでござる。
しかしマサ殿のダンジョンは先程の罰の件にしても殺生はしておらぬようでござる。」
たしかに今まで侵入者も全て生きたまま帰した。多少のトラウマは残っているかもしれないが。
「それに拙者も先程拝見したでござるが、商品は品質もよく噂になるほどの出来栄えとの噂でござるよ。」
それもたしかに最初こそあまり出来はよくなかったが品質には自信を持っている。
「それ故、でござるかな。」
最初のコメントを投稿しよう!