星は月をめぐる

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先輩は月のような人だ。 どんなに手を伸ばしても、 絶対に届かない。 月から地球を眺めて、もしオレがそこにいたとしても、月はオレに絶対気付かない。 こんなに沢山の巫女が月を愛し、祈りを捧げているのに、巫女でも神官でも人ですらないオレに見向きもする訳がない。 だからオレは安心して月に焦がれることが出来た。 月である先輩を好きになれたんだ。
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