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教室の中は真っ白な防音用の壁、黒い床とシンプルな作り。
イスと机も何個かあるが一カ所に固められている。
他のスペースにはなにがあるのかと言うと、ピアノだったり、譜面台だったりとさすが音楽科!と言えるようなものがあった。
先輩はイスを譜面台の前に置き、私をそのイスに座らせる。
いったい何が始まるんだろう。
胸がどんどん高まっていくのが分かる。
ヴァイオリンがセットされ、私の知っている旋律がながれる。
ハナミズキだ。
ゆったりとしたテンポの曲。
先輩が弾くと川が流れるかのように自然で、芸術的で、繊細で。
本当にこの人はすごいんだなって思いました。
曲が終わると私は立ち上がり拍手をした。
先輩も演奏者らしく笑顔で礼をする。
「本当にすごいです。
感動しました。」
私が感想を述べると先輩は顔を赤くし「ありがとう」と言った。
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