四次元パラドックスⅠ―争奪戦編―

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――ここからは第二試験。 ――第二試験の内容は………争奪戦。 ――あなたを合わせた30人のプレイヤーで10個の宝玉を奪い合って貰います。 ――制限時間は360分。 ――健闘をお祈りします。 文字の羅列はそこで止まった。 「なんだよ……何かのイベントか……?」 そこまで言って、部屋の様子がおかしいことに気が付いた。 白一色の部屋の明度が上がっていき、徐々に外の世界と同化する。 そして俺は、人が犇めく交差点のど真ん中に立たされていた。 「嘘だろ……」 唖然としながらその場に佇んで居ると、近くで同じような服を着て、きょろきょろと困惑の表情で辺りを見回している女性を見つけた。 俺はその女性の元に向かうと、彼女の肩に手を置いた。
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