First.23

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「なんで俺が、銀のダンスなんか、…」 ぶつぶつ言いながら、相模くんが空を仰ぐ。 相模くんの銀色の髪が、風に揺れてキラキラ輝く。 「…キス」 ややあって、ぶすくされた感じを隠そうともせずに、相模くんが私を見た。 「…はい?」 「しろ。お前から」 漆黒の瞳がちょっといじわるに瞬いた。 キス、…しろ?! 意味を理解したとたん、自分の顔に体内の熱が全て集中するのが分かった。 な、な、な、… なんで改めてそんな恥ずかしいことっ 相模くんから視線をそらせて、じりじり後退すると、頭の後ろに手を添えて阻まれた。 「なんだよ、その反応」 相模くんが唇の端をもたげて、おかしそうに私を見てくる。 見られると見られるだけ、顔の赤みが増す気がする。
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