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相模くんが、私のこと、どう思っているか、全然わからないままで。
甘かったり、優しかったり、私の好きを受け入れてくれたのは感じるけど、でも。
相模くんの好きな人は、簡単には触れることも出来ない人で。
私は、…
「紗南ちゃん、在庫確認行こうか」
梢がさりげなく、人だかりから連れ出してくれた。
家庭科室の冷蔵庫に材料を置いてある。
午後もだいぶ過ぎたから、在庫があれば早く使い切った方がいい。
「…相模くん、帰って来てくれて、うまくいったみたいで良かったよねっ」
家庭科室に向かう途中、梢が明るく話しかけてくれる。
「…うん」
「saraのことはさ、まあ、…気になるけど、さ」
様子を伺うように、梢が私を見る。
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