First.25

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「前に、三上を保健室まで連れて行ったことがあっただろう?」 先生が椅子に座って、膝の上で両手を組む。 話の流れがつかめないまま、頷く。 「あの時、眠っている三上に、…キスした」 突然の告白にぎょっとして先生を見ると、先生は苦い笑みを浮かべていた。 「卑怯だよな、寝ている相手に。…ごめん、抑えられなくて。で、それを相模に見られた」 「…え」 思わず声に出すと、先生は苦笑いのまま頷いた。 「取り繕うことも出来なかった。相模は、その時も超然としていたけど…」 あの時。 まだ、先生に片想いしていると思っていた頃。 保健室で寝てしまって、それからどうしたんだっけ。 「…紗南は俺のだからって、言い切られた」
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