First.25

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「相模くん。降ろし、…」 言いかけると、その超絶に整った顔を近づけられて、 「口、…塞いでほしいか?」 艶やかな唇がスレスレの所で囁いた。 一気に身体中に熱が回り、頭が沸騰しそうになる。 相模くんの容姿は殺傷力が凄すぎる。 通り過ぎる人々の、惚けたような眼差しをまるで気にも留めず、屋上までたどり着くと、なぜか持っている鍵で中に入った。 「…さな」 入るなり、鍵を閉めたドアに押し付けられる。 相模くんの甘い舌が、性急に唇を割って、私の中を動き回る。 相模くんの硬い胸板と長い腕が、しっかりと私を抱きしめている。 相模くん。 相模くんのキスは、私から思考力を根こそぎ奪う。 あっという間に、何も考えられなくなる。
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