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(そういえばババ様がお城に勤めてた頃、外に出れなくてつまらんとか言ってたけど、本当に出れないんだ。)
「あの・・ハインツさん、良ければ試作本作るの手伝って頂けないでしょうか?」
残る理由があれば少しは気分転換出来るかな。
「お手伝い?俺で良いの?喜んで♪他にもじゃんじゃん頼んでくれて構わないよ!予定がある間は出ていいって言われてるからね♪」
腕を腰に当てふふんってしてる。男性なのになんだか可愛い。
「はぁ、どれだけ帰りたくないんですか・・・それなら奥の作業部屋空いているのでそこを使って下さい。後、彼女に変な事したら許しませんから、覚悟してください。」
「分かってる分かってるって!」
カチャ
「失礼しまーす。」
「どうぞどうぞー。まぁ誰もいないけどねー。」
「一応です。では簡単に説明しますね。」
課題説明中・・・
「へー今までそう考える子いなかったなぁ。見本という名の本物渡して探してもらってたし。」
「でもいっぺんに貸し出すのは難しいですよね。」
「まぁね。それにしびれ花実際持ってて逆にそれでしびれちゃった奴らもいたしw」
「え、そんな事あるんですか!?」
他愛ない会話をしながら実物と絵と特徴を書いたメモを確認してもらった。
「うんうん、とても良く出来てるね。字を習ってない子が見ても絵で分かるし説明も特徴をよくとらえてる。課題として文句なしだよ♪」
「ほんとですか!よかったぁ♪」
「ところで出来上がった本はいくらで売るんだい?」
「まだ値段は決めてないんです、課題として評価を貰ってからまずはギルドで貸し出して反応を見るつもりです。」
「なるほど・・・じゃ俺からのお願いなんだけど本の背表紙にコレ押して貰えるかな?」
そう言って見せてくれたのは天秤の刻印だった。よく見るとギルドマークの四葉のクローバーが模様で刻まれている。
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