その言葉が聞きたくて

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「“ス、フィンクス”……」 「“スーツケース”」 「う、うー……“煤”!」 「“スクロース”」 「スクロースって何?」 「砂糖のこと。はい琴音の番」 「うえ。もう無理…………じゃ、ない。えーっとえーと」 一瞬、挫けそうになったが、すぐに立ち直る。 頑固ではあるが、負けず嫌いではなかったはず。 そこまでしりとり好きというわけでもないだろうに、琴音がそこまでしてない頭を振りしぼってしりとりを続ける意図が理解出来ない。
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