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「わざわざ参列してもらって申し訳ありません」
「いいえ、柳沼さんにはお世話になりっぱなしですから。また、あとでお話ししましょうね、亜里沙ちゃん」
水島サエコは長椅子が祭壇まで規則正しく左右に並ぶ真ん中の間を優雅に歩いていく。
「あれが新しいお母さん?」
亜里沙が目を細くして尋ねる。
「気に入った?」
父親は照れくさそうに娘の反応を待った。
「まだ、会ったばかりでわかんないよ」
「そうだね。でも嫌いになったらお父さんにはっきり言うんだよ。魔法のようにすぐに消してあげるから」
「2番目のお母さんみたいに?」
「そうだよ」
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