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例え虫が得意な悠やあまり騒がなかった雪でもその場は凍りついた。 それは恐怖で生まれた幻聴ではなく、本物の実在する蜂から生まれた音でしかも四人を囲むように数匹の蜂が宙を徘徊していたのだから。 だがその中で一人、妙にニヤつき、興奮している者がいた。 そう、麗奈だ。 ゆっくりとある方向を指差す麗奈。 三人はその指先を辿っていくとそこには周りを徘徊する蜂のものと思われるもの。 そう、蜂の巣があったのだ。 縦50cmはあるだろうその巨大な巣は見るからに禍々しい模様と雰囲気を醸し出していた。 「幼虫食いたい」 そう言い出した麗奈は自らが背負うリュックに手を入れると二つの物を取り出した。
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