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昼休みが終わって、秦野が教室に戻って来ると、
「ちょっと、誰よ! あんな事したのは!」
と、かなり怒った様子で入って来た。怒るのは勝手だが、
僕達三人に向かって言われても困る。
まるで犯人が、三人の中にいるみたいだ。
「まあ落ち着け。ところで秦野は昼、何処で食べてたんだ?」
「今日は美香ちゃんと中庭で食べてたわよ。天気もいいしね」
美香は秦野の隣の家に住む、一歳下の女子だ。
昔から仲がよく、相模とも上手くやっている。
中庭は自分達の教室から少し離れている。井原が続けた。
「じゃあ見てない訳だ」
「どう言う事よ」
「今日は屋上で食ってると思ってたから」
「屋上は今日は駄目だって言われたのよ。柵が痛んでいて、取り替え作業があるからって」
井原は何かを考えているようだったが、
品川の空気を読まない言葉で、その考えを聞く事が出来なかった。
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