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と言いながら、秦野は品川の頭を、思いきり叩いた。
なかなかいい音が聞こえた。
「痛ってえな! 暴力女!」
品川は気付いていないが、
秦野は彼の事が好きなのだ。
小学生の男子が、
好きな女の子を苛めるそれに似ている。
秦野は少し不器用なところがあるから、
これが彼女なりの愛情表現、アピールなのだ。
だがこれではなかなか品川には届かないだろう、
と僕は思っている。
品川は品川で、少しよく言えば天然、
悪く言えば何も考えていないので、気の毒に思う。
でもそんな幼稚なアピールしか出来ない秦野も問題なのだが、
毎日見ている分には楽しいので、
今のところ僕は静観している。
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