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ぴんぽん、とチャイムが部屋に鳴り響いた。
裕子はソファーに沈んだ腰を上げ、玄関へと向かう。
棚にある置時計を見ると、時間通りだ。
玄関までの短い距離の間、裕子は考える。
出張ホストクラブのイメージは、やはり歓楽街にあるホストクラブのイメージそのままだ。
男達もそういう系を想像する。
裕子よりももちろん年下が多く、中にはいるだろう裕子と同じ年、その上の人達は経営者か。
どちらにしろ夜の闇が似合う男と考える。
きっと金色か茶色の髪をしていて、爆発しているような盛ってるという髪型だろう。
細い身体、いわゆる華奢で、それにぴったりとひっついたようなスーツ姿か。
シャツの胸元を開けた着こなしで、眉毛は細くて目にはカラーコンタクトを入れているのだろう。
裕子には縁遠い、チャラチャラ、という擬音がお似合いの、無駄にテンションが高かったりするのかもしれない。
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