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それは、決してヴィケルクアにとって悪い事ではない。
そうズル賢く計算した王は、少々気を良くした。
「よかろう。其方に魔族を任せるとしよう」
そんな王の考えなど少しも察する事はなく、フィルティアは素直にお辞儀をした。
「ご理解いただきまして、ありがとうございます」
こうしてヴィケルクアの承諾を得たフィルティアだったが、魔族との対面は、明日へと持ち越された。
その日の夜は、ヴィケルクア城に客として迎え入れられ、旅の疲れを癒したのである。
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