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コンコンと部屋のベッドで、疲れを癒していると、部屋のドアがノックされる
「なんですか?」
俺は、ドアに向かってそう投げかける
「お食事の準備が出来ましたので、ご案内をと」
「わかりました、今行きます」
俺はベッドから起き上がって、軽く身だしなみを整えてからドアを開けて、部屋の外に出る
「こちらでございます」
俺は、老執事に案内されて、結婚式などで使う大広間のような部屋に入る
「やあ、よく来たね!ささ、座りなさい」
室内には、長いテーブルと椅子が置いてあり、テーブルには料理が並んでいる
俺は、国王に言われるまま、彼の隣の席に座る
「国王以外は居られないのですか?」
この場には、国王と俺を案内してくれた老執事しか居なく、王妃や王子の姿はともかく、護衛の兵1人見当たらない
「うむ、私は君と1対1で話がしたくてね……まあ、それよりも飲んでくれたまえ」
国王は、そう言って俺のグラスにワインをついでくれる
国王に酌をしてもらうなんてな……ちょっと悪いや
「ありがとうございます」
「いやいや、礼を言うのは私の方だ……魔王の件、本当にありがとう。さ、それを祝おうじゃないか」
国王は自分のワインが入ったグラスを手にとる
「そうですね、ではありがたく頂きます」
俺は、国王に注いでもらったワインを一気に煽る
「ぐっ……」
そのとたん、急に苦しくなりグラスを床に落としてしまう
「……これは……毒か………謀ったな……国王!」
くそ………警備がいない時点で警戒しておくべきだったか
「済まない、だが魔王を倒すほどの力をのさばらしておくわけにはいかないのだ」
国王は、申しわけなさそうにそう言う
「くっ……こんな……」
そこで俺の意識はブラックアウトした
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