斬殺

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 ふざけるなでござる! こんなもので腹を切ったら肌が荒れるで居候! あ、違う。肌荒れの心配をしてる場合じゃないでござる。こんなもので腹を切ったら滅茶苦茶痛いでござる。滅茶苦茶切腹がつらいでござる! い、いやだ! こんな小太刀で腹切りをしたくないでござる!  「ちぇ、チェンジで!」  「よかろう。それでは、腹切り小太刀を次の種類から選ぶがよい」  一、ギロチンで腹を断つ。  二、チェーンソーで腹を切る。  三、レーザーで腹を焼き切る。  「さぁ、どれじゃ」  「の、ノーチェンジで!」  「ならば、早く腹を切るがいい」  く、くそぅ~。文明の理とは恐ろしいものでござる。世も近代化と言うやつで居候。拙者マジビビリしちゃったでござる。全力で殺しにかかる時代の進化に拙者、脱糞を禁じ得ないでござる。  しかし、だけど腹を切るのは嫌でござる! せ、せめて! せめて痛みなく腹を切る訳にはいかないでござろうか!  「ちゃ、チャンスを!」  「……」  「腹切り救済チャンスが欲しいでござる!」  「よかろう。腹切り救済チャンスをもうけるでござる。では、このフィリップをご覧くださいなのじゃ」  出されたフィリップには、ルールが書かれているでござる。  一、問題を提示し、忠左衛門はその問題をクリアする事。  二、問題をクリアできれば、一センチ分小太刀を引き抜く。  三、問題を間違えれば、小太刀が一センチ分奥に入る。  四、スタートは五センチほど小太刀を腹に入れたところから始まる。  「ではスタートじゃァ!」  「デスルールだコレッ!!」
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