斬殺

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 「って、母上!」  「お母さん、心配で来ちゃったわ」  「いや、来ちゃったとかじゃなくて……。何しにきたでござろうか?」  「忠左衛門の腹を切りによ!」  「お前も介錯人じゃねぇか! 帰れやッ!」  「忠左衛門が一人でお腹切れないって言うから、お母さんが代わりに切りに来たんじゃないの! ほら、小太刀かしなさいっ!」  「ちょっ、や~め~ろ~よ~! 一人で腹切れるつってんだろクソババァ! や~めっ! や~め~ろ~! 小太刀を奪おうとするんじゃねぇござる! あ、痛い! 痛い! 痛い! もう腹に入ってる! 幾らか小太刀はいってる! 拙者既にもう腹切れてるから! 滅茶苦茶腹切れてるから! 超痛いからッ! 母上やめるでござる!」  「もう少し入るわね……」  「これ以上はやめろクソババァアアアアアアアア!」  「それでは第一問を始める!」  「え、今やんの!?」  「間違えたらお母さんに腹を切ってもらいなさい!」  「もうすでに切られてるから! もうすでに結構ヤバいでござるから! もうしんどいから!」  「第一問! ジャカジャンッ!」  「聞けよッ!」  『今の心境をお答えください』  「お前らみんな死ねッ!」
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