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「まぁ、いいです。次は無いですからね。宜しくお願いしますよ。さぁ、僕の事を殴ってください」
「い、いきます」
「よし来い」
バキィ、良い音がした。うん。良いパンチだ。彼女、中々に良いスナップを効かせてきやがったぜ。だが、これじゃあ駄目だ。まだまだ物足りない。これじゃ、僕は死ねない。もっと強いパンチを。もっと強い痛みを。
「ラッシュですお姉さん。ワンパンじゃダメです。連打してください」
「え、れ、連打ですか?」
「連打です。ちょっと試しにやってみてください。まず一発、僕の顔に」
メリッ、良い音がした。うん。やはり良いパンチだ。ちょいちょい意識が飛びそうになる。
「そこですかさずもう一発ですお姉さん!」
「は、はい!」
グシャ、良い音がした。おっと、今クラっとしたぜ。でも、まだまだこんなんじゃ僕は死ねない。続けてもう一発打ち込んでもらおう。そうしよう。
「そこでもう一発です」
「はい!」
ゴキン、良い音がした。うん。これ顎だねぇ。顎に入ったねぇ。顎に入ってクラクラしてきたねぇ僕。こんな優しそうなお姉さんだけど、中々躊躇ない一撃をするねぇこのお姉さん。
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