毒殺

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 死にたいと思ったらすぐに死のうと思うのが私のいいところ。  早速毒薬をかってきた。この目の前に置かれた瓶に入っている緑色の液体が毒だ。これを飲めばこんな私もマッハで死ねるらしい。マッハだ。マッハ。相当即効性があるに違いない。苦しみながら死にたくはないから、マッハで死ねると言うキャッチコピーにひかれて買ってしまった。良い買い物をした私。  しかし、いざ飲もうとなるとブルってきた。え、だってマッハで死ぬんだよ。恐くない?  いや、毒薬飲んだら死ぬのは分かってる。死なないわけがない。私はマッハで死ぬ。でもなんか、いざ本当に毒薬飲もうと思うと、震えてきた。  なにこれ怖い。  元カレ、私に力を貸して!  『お前なら死ねるよ! がんばって!』  あぁ、元カレの笑顔が思い浮かぶ。あの脂肪でテカテカしたまぶしい笑顔が私に力をくれる。ありがとう元カレ! 私頑張る! 頑張って死ぬわ!   毒薬の瓶をにぎり蓋をあける。うぅ、色合いも悪いし、やっぱり死ぬのが怖い。また飲むのをためらっちゃった。元カノくん! もう一度私に力を貸して!  『元カノちゃん! ちょっと良いとこ見てみたい! ほらイッキイッキイッキ!』  「よっしゃ飲むわッ!」  私は意を決して毒薬をグビグビ飲んでみた。グビグビだ。もう凄い勢いで飲み干した。元カレの応援の元、私はためらわず毒薬を飲んだ! しかし、ここで私はふと思った。  「……あれ、美味しい」  毒薬が思ってたよりおいしい。なにこれ、超美味い。もう一本ぐらいいけそう。  ガチャンと冷蔵庫を開け、買いだめしていた毒薬瓶をもう一本取り出す。八本セットお買い得パックを買っといてよかった。ゴクゴクと私は飲んでみる。  「おいしい!」  何この毒薬美味しい! ちょううめぇ! 何本でも私いけるわコレ!  ゴクゴクゴク!  「うまい!」  ゴクゴクゴク!  「デリシャス!」  ゴクゴクゴク!  「サイコー!」  ゴクゴクゴク!  「毒薬超おいしー! おかわりッ!」  って、もう飲み切っちまったじゃねぇか!  買いに行くわ私ッ! ビバ毒薬ッ!   _人人人人_  >  中 毒  <     ̄Y^Y^Y^Y ̄
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