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部活が終わり校門で音楽を聴きながら、人を待っていた時だった。
「蒼、大会お疲れ!!」
バシッ!!と突然背後から頭を叩かれた。
「いだっ!……ありがとう。でも叩かなくてもいいだろ……鈴」
「んーー?」と言いながら、うちの頭を叩いた女は首を傾げわざとらしい顔をする。
うちの頭を叩いた女。
神原 鈴(カンバラ スズ)
彼女は親友で、小学生からの付き合い。
姿態は、肩につくぐらいの黒髪で前髪を真ん中で分けている。小顔で高めの鼻、少し吊り目ぎみの目に赤縁のメガネをかけている。
普段着になれば、高校生ではなく色っぽい大人の女に大変身。制服が彼女を高校生の幼い雰囲気を作ってる。
要するに美人さんだ。
「ちょ!?待ってよ!!」
鈴は待っていたうちのことなど構いもしずに、トコトコと歩いていった。
………待たせたのお前だろ!!
と心の中で叫び、鈴の後を追う。
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