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駒ノ山は、また溜め息をついた。
「さんざん嫌味を言われたよ。」
「勝山ですか?」
駒ノ山は頷いた。
「やっと関脇になったのにってな。お前はあれだけの逸材を三役にも定着させれないのか?ってな。」
喜勢川も頭を抱えた。
「あの優勝決定戦まで行った時は、いよいよと思いましたからね。次の場所は筆頭で勝ち越しましたからね。
しかし、まあ本人がこの調子じゃあ。」
駒ノ山が刃留を呼んだ。
「勝山を起こしてこい!」
刃留は頷いた。
「ワカリマシタ!」
駒の秀が刃留を止めた。
「私が行ってきます!」
しばらくして、駒の秀が戻ってきた。
「秀さん、力太郎は起きたかい?」
喜勢川が聞いたが、駒の秀からは「いませんでした」と返ってきた。
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