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神楽役員はスッと立ち上がり、沈黙のまま、秘書室を出た
私はパタパタと慌てて後を追う
少し動揺したまま、私は神楽役員の後についた
神楽役員の後ろ姿は、スラッとしていて、
才色兼備、なんて言葉は神楽役員のためにあるような言葉だな…と、緊張しながらそんな事を考えていた
美しい容姿とは裏腹に、とても男気のある仕事っぷりに、日本では神楽役員の右に出る男性社員はいない
そんな神楽役員は、私の憧れだけど、
こうして一緒に歩いていると、まるで非現実みたいに感じるのは何故なんだろう
きっと私が、まだまだ未熟者だからなんだろうな
「近くにいいバーがあるの」
ニコリともせず、まるでアンドロイドみたいに、キュッと首を私に向け、神楽役員は声を出した
ち、ちょっと……
…………こ、こわい…かな…
私は顔を強張らせたまま、
ハイ、とだけ返事をした
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