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さっきまで頭の中に浮かんでいたバリキャリな自分が粉々に木っ端微塵になる
ガックリと肩をおとして、
もしかしたら
だなんて希望が打ち砕かれた
私が欲しいものは女としての幸せなんかじゃない
けれど少し浮かれてしまった自分をすぐに後悔の波が押し寄せる
これはきっと警告だ。
ほんのちょっぴりの余所見だって神様は許してくれない
私はテーブルに伏せてあった鮎川さんの名刺を手にとると、社長のライターで灰皿の上で火を灯した
「あら」
燃えてしまえ
なくなってしまえ。
今日の出来事はすべて
なかったことにしてしまえばいい
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