【旋 律】前編 第二章

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  奥さんのことバカな女だとか、底が知れてるとか、女として見れないとか、なんだかんだ言っていても、これからもずっと人生を共にしていくつもりなんだ。 いつか別れるなんて、微塵も思っていないんだ。 こんな時、大きな敗北感が襲う。 美佳は面白くなさに顔をしかめたが、今日は彼からのメールがあった為、嫌味を呑み込むことができた。 ――不倫というのは、なんて自分勝手な行為なんだろう。 美佳は自嘲気味な笑みを浮かべた。
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