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円香は小さく息をつき、ベッドに腰をかけた。
……今日、会話はどのくらいできたかな?
朝もろくに話していない。
ビールがないと、怒られただけだったような気がする。
円香は天井を見上げ、また溜息をついた。
一流企業に勤める主人に、夢の一戸建て、可愛い娘。
私はなんて幸せなんだろう、なんて恵まれてるんだろう。
そう……いつも言い聞かせていた。
目に涙が浮かぶ。
結婚って、こんなものなの?
私が望んでいた幸せは、こんなものなの?
円香はグッと俯き、額を抑えた。
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