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――――…
目が覚めると、またいつもの朝が始まる。
いつものように亜美に幼稚園帽子をかぶせ重苦しい気持ちで家を出ると、眩しいほどに明るい朝日が昨夜の重い気持ちを軽くさせてくれた。
そして、しばらく歩くと、朝の唯一の楽しみである美少年君改め、広瀬楓が角を曲がり、こちらに向かって来る姿が見えた。
すると亜美が「楓ちゃんだ!」と声を上げた。
円香は仰天し目を丸くした。
亜美の言葉に、楓とその友達はアハハと笑った。
彼は笑顔で「おはよう、亜美ちゃん」と手を振り、円香を見て会釈した。
円香もドキドキする気持ちを隠しつつ、会釈を返した。
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