【旋 律】前編 第二章

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そんな彼の姿に、亜美も笑顔を見せた。 「亜美はねぇ、西沢亜美っていうの。お兄ちゃんはなんてお名前なの?」 屈託ない亜美の質問に、円香はギョッとした。 「お兄ちゃんは、楓(かえで)って言うんだ。 広瀬楓だよ」 と笑顔を見せた。 「広瀬、遅くなったらヤバイんだろ」 友達は時計を見ながら言った。 楓は微笑し、ああ、と頷き、円香を見て 「ありがとうございました」 と頭を下げ、 「亜美ちゃん、ありがとう、バイバイ」 と手を振り、 「楓ちゃん、バイバイ」 と亜美も手を振り返した。
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