【旋 律】前編 第四章

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  いつもなら、会話はここで終わったことだろう。 「そうだよね、たまの休みくらいゆっくりしたいよね」 だが、今日は和馬の言葉を重複しつつ同意してみると、和馬はバツ悪そうに頭をかいた。 「……まぁ、たまに亜美と遊んでやりたいとも思うんだけどな」 その言葉に、亜美は目を輝かせた。 「わあ、パパ、亜美ね、UFOキャッチャーしたい」 キャアと嬉しそうな声を上げる亜美に、和馬は笑みを見せた。 「そうか。 じゃあ、駅前に買い物くらい行くか」 亜美を抱き上げてそう言った和馬に、円香は目を輝かせた。 楓君の言うとおり相手の言ったことを重複させるだけで、会話がつながった上、珍しく家族で出かけられることになっちゃった! すごいよ、楓くん! 円香は感激に胸を熱くさせていた。  
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