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いつもなら、会話はここで終わったことだろう。
「そうだよね、たまの休みくらいゆっくりしたいよね」
だが、今日は和馬の言葉を重複しつつ同意してみると、和馬はバツ悪そうに頭をかいた。
「……まぁ、たまに亜美と遊んでやりたいとも思うんだけどな」
その言葉に、亜美は目を輝かせた。
「わあ、パパ、亜美ね、UFOキャッチャーしたい」
キャアと嬉しそうな声を上げる亜美に、和馬は笑みを見せた。
「そうか。
じゃあ、駅前に買い物くらい行くか」
亜美を抱き上げてそう言った和馬に、円香は目を輝かせた。
楓君の言うとおり相手の言ったことを重複させるだけで、会話がつながった上、珍しく家族で出かけられることになっちゃった!
すごいよ、楓くん!
円香は感激に胸を熱くさせていた。
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