【旋 律】前編 第四章

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  「なによそれ、『相変わらず綺麗だよ』って言いなさいよ」 「言えるかよ」 「かわいくなーい」 そう言いながらも二人は楽しげにじゃれ合うように歩いた。 丸の内でランチを食べ、その後は街をぶらついた。 杉田裕也は、美佳よりも二つ年下だった。 そんな年下の彼の屈託のない笑顔に、美佳も終止笑顔だった。 ――ああ、やっぱり裕也はいいな。 くだらない馬鹿な話しも平気でできるし、人目を気にせずにイチャつける。  
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