【旋 律】前編 第七章

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  「あ…もう、こんな時間」 「本当に上手になって来たわよ。 学校のピアノでも練習してみてね」 笑顔でそう言った円香に、楓は、「はい」と嬉しそうに頷きながら、鞄の中に辞書等をしまい始めた。 そして「それでは」と会釈した楓に、円香はスッと小さな紙袋を差し出した。 「えっ?」 とキョトンとする楓に、円香はイタズラに微笑んだ。 「少し遅れたけど、誕生日プレゼントよ」 そう言って小さな紙袋を楓に持たせた。  
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