【旋 律】前編第八章

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和馬が弁当を捨てている事実を知った日から、円香は弁当を作るのをやめた。

それに伴い元々少なかった会話は更に少なくなり、

夫婦が一日中顔をつき合わせる土日になると、和馬は家庭から逃げるようにゴルフの打ちっぱなしや、パチンコに行き時間を潰した。

互いに一緒にいる時間を避けるようになったようだった。

今までは気兼ねなく互いに頼み合っていたことも、多少、無理しても自分でするようになっていた。

家の中の雰囲気は、重苦しいものだった。