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「ううん、楓君が謝るのはおかしいわ。
……でも、あなたは本当に凄い子ね」
そう言って感心の息をついた円香に、楓はクスクス笑った。
「僕、今まで円香さんの口から何回、凄い子って聞いたか分からないですよ。
これからはNGワードにしましょうか」
円香は「やだ、そんなに言ってる?」と思わず笑った。
彼女の笑顔を見た楓は安心したように微笑み、「じゃあ、翻訳始めましょうか」と鞄から辞書やDVD等を取り出した。
「そういえば楓君のお友達は、私達が相互レッスンしていることを知らないの?」
円香は楓から受け取ったDVDをデッキにセットしながら尋ねると、
「言ってません、うるさく詮索されると面倒なんで」
と楓はサラリと答えた。
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